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不妊の原因を女性側に求めるケースが非常に多いのですが、もちろん男性側にある可能性もあるのです。
では、みなさんは、どのくらいの確率で男性側に不妊の原因があるとお思いでしょうか?
確率でいえば、夫婦ともに50パーセントずつなんですね。
でも実情は、女性だけが足しげく不妊治療や検査に通い、旦那の方は無関心というのがほとんどです。そして、後になって旦那さんのほうに原因があったということだって多いのです。
こういった、不妊症に対する夫婦間の考え方の格差を出来るだけ早く縮める事だけでも、妊娠に至る時間とお金を節約することができるのです。
では、男性側で考えられる不妊症の原因には、どのようなものがあるのでしょうか?
・精子の異常による男性不妊
男性不妊でまず考えられるのは、精子に何らかの異常があるケースです。たとえばまったく精子がいない「無精子症」や、精子の数が少ない「精子減少症」、逆に精子の数が異常に多い「精子過剰症」、精子はいるが受精能力がない、もしくは死んでいる「精子死滅症」などはその代表例です。
原因は様々に考えられています。先天的な染色体異常による場合もありますし、成人になってからのおたふく風邪がきっかけとなることもあります。
また、生まれつき睾丸が陰嚢に降りてきていない「停留睾丸」というケースが原因のこともあります。通常、男の子の胎児では睾丸がおなかにあり、生まれるまでに陰嚢に下がってくるのですが、何らかの理由で片方もしくは両方が途中で止まってしまうのが「停留睾丸」です。
睾丸は熱に弱いため、体温の高い腹部にとどまってしまうと、精子の産生能力が低下し、不妊症となる可能性があるのです。
いずれも検査で分かることですので、ぜひ旦那さんにも協力してもらいましょう。
・その他の男性不妊
また、精子に異常がなかったとしても、精管や尿道といった精子の通り道が炎症を起こすなどして狭くなっていると、不妊症になってしまいます。これは、女性において、排卵があっても卵管が詰まっていると、卵子がうまく移動できないのと同じようなパターンです。
生まれつき尿道が細い男性は、精液の多くが膀胱へと逆流してしまい、尿として体外へ排出されてしまうことがあるのです。ただ、このようなケースの場合は、精子自体に問題がなければ体外受精などで妊娠に至るケースもままあります。
その他、勃起障害や射精障害も男性不妊の1つです。血流の悪さや、性的興奮を伝える神経系に障害があるなど、さまざまな原因が考えられますが、精神的な問題が関わっていることもあります。
どんな原因であれ、男性にとって不妊治療に参加することは、勇気と覚悟が要ることは確かなようです。
女性側はそれを理解し、決して攻撃的にならずに協力してもらうことも大切といえるでしょう。